1. TP-and-Smite Popularity
まず始めに、Top lanerの何%が実際にTP+Smiteを使用しているか御覧いただこう。
興味深いことに、レートがあがるにつれて使用率も上昇している。Bronze帯ではわずか1.1%だが、Diamond帯では9.8%にも上る。何故こうなっているか定かではないが、ひとつ仮説を立ててみた。高ELOプレイヤーがLCS等でプロレベルのプレイに興味を抱き、戦術をマネているのではないだろうか。
Gold以上のレート帯でTP+Smiteを使用したときの勝率は約47%。これは非常にミスリードを招きやすい数字で、実際のところは多くのTop Lanerにとって、TP+SmiteはTP+Flash/Ghostよりも優れているようだ。
2. The Shyvana Factor in TP-and-Smite
パッと見、TP+Smiteは全体的に勝率が低いように思える。なぜならTP+Smiteを持っているほとんどがShyvanaであり、ShyvanaはsoloQにおいてTP+Smiteの有無にかかわらず勝率が悪いからだ。
以下を参照してくれ。PlatからDiaでTP+Smiteの46.8%はShyvanaを使用している。このことから、TP+Smite戦略の有効性はとにかくShyvanaの勝ち負け次第というわけだ。
残念ながらShyvanaはレートがあがるにつれて、soloQの勝率が芳しくない。同データのPlat~Dia帯で、私はTP+Smiteユーザー上位5名の勝率を算出した。
これによって、これらの5チャンピオンにおいてTP+SmiteがTP+Flash/Ghostよりもわずかに優れていることがわかる。MundoとSionはとりわけ顕著で、TP+Smiteの方がTP+Flash/Ghostより3%も勝率が高い。TP+Smiteは主な使用チャンピオンのほとんどが勝率50%を切っているために、戦術そのものが悪く見えているだけだ。
3. Discussion
このTP+Smiteのデータは、1973 年のカリフォルニア大学バークレー校大学院入試における、有名な性的差別の研究(※pdf注意※ 稿内「平均のウソ」を参照のこと)を彷彿させる。男性の合格率は44%、女性の合格率は30%であった。一見すると、男性の優位性(意図的に男性を合格させている)を示しているかのように思えてしまう。しかしデータを精査してみたところ、女性の受験生は合格率の低い専攻を志願する傾向があり、結果として合格率が低くなってしまっているのである。事実、分野ごとの合格率データでは男性よりも女性の志願者のほうが合格率は高かった。
同様に、私たちはTP+Smiteが全体的に勝率が低いように見えるが(47% winrate)、TP+Smiteユーザーはもともと勝率が全体的に低い。データを分割しチャンピオン毎に見てみれば、SoloQにおいて多くのチャンピオンでTP+SmiteはTP+Flash/Ghostよりも優れていることが証明できる。
そしてまた、TP+Smiteそれ自体の有効性を見るのではなく、その戦術がなぜ特定のチャンピオンに有用なのかを見るべきだということを示している。
元記事:Analysis on Teleport and Smite Top Lane in Solo Queue
翻訳協力:picopu